トリートメントは何でできているの? ~ヘアケア商品 開発のヒント③~
前回のコラムではシャンプーを構成する成分についてお話ししました。
求める目的や効果によってさまざまな種類の成分が配合されていましたが、それはトリートメント剤も同様で、主成分はカチオン界面活性剤ですがそれ以外にはどのような成分がどのような目的で配合されているのでしょうか。
◆カチオン界面活性剤の働き
カチオン界面活性剤はプラス(+)の性質を持っているので、マイナス(-)の性質をもつ毛髪に強く結合する特徴があります。
親油基は油と同じ構造になっていて油分が薄くつくので毛髪全体が油膜で覆われたようになります。
親水基は水を強くつなぎとめる事ができるため静電気の発生を抑えることができます。
このような作用によってトリートメントをすることで毛髪は柔らかく、さらにしっとりと落ち着くようになります。
◆トリートメント剤を構成する成分
通常、トリートメントはリンスよりも油分やコンディショニング成分が多く配合されているので、ダメージ毛にはトリートメント剤の使用が適しているといえます。
◆コンディショニング成分
トリートメント剤に含まれるコンディショニング成分には
・シリコーン・エステル油・植物油・動物油などの油性成分
・多価アルコール・糖類・高分子ポリマー・PPT・アミノ酸などの水溶性成分
がありますがすべて求める効果や仕上がりなどバランスを考えて配合されます。
ちなみに、トリートメントには
・洗い流すトリートメント(インバストリートメント)
・洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)
と使用方法によって2種類に分かれます。
洗い流さないトリートメントには毛髪表面を整えると同時に、ドライヤーの熱やコーミングなどの摩擦から毛髪を保護する役割が求められるので、どちらのトリートメントをきぼうするかによっても構成する成分は変わります。
トリートメント1つとっても求められる効果がいくつもあり、配合される成分も様々です。
このように成分を知ること、を製品をつくる際の楽しみの1つにしてみてはいかがでしょうか。
興味のある方、お悩みの方はぜひ1度お問い合わせください。